だからどうしたの?

時計の針を逆に進める。
安心できる瞬間を巻き戻して、何度も安心してみる。
いつしかその行為自体が不安になってくる。
不安が不安の連想を生み、時計の針を戻すとまた不安が増幅していく。

いい時代だったというわりに、いい時代には戻らない。
思い出が思い出であるから美しいは美しくいられるんだ。

日々は鋭利な刃物。切り裂くたびに深く重い嘆きが心臓の鼓動を包み込む。

日常なんてどうせ続いていく。