説明できない何か 分かるかなこの気持ち!?

 僕の職場は自宅の最寄り駅から一駅いったところにある。普段は原チャリで行っているのだが、あいにくの雪のため久しぶりに電車で通勤した。だいたい徒歩含め1時間ばかりの小旅行。んで夜勤は終わった。
 久しぶりに時間を気にせず、徒歩で家に向かったのだが、なんだか妙な気分に襲われた。原チャリや時間を気にする徒歩では決して気付かなかった事だ。ああ、こんな店があったんだとかこんな店あったの忘れてたなとか。
 間違いなく僕の意識の外にあったその無数の風景の中でまた幾つもの人の息遣い、生き様、必死さがあるんだと思い、途方もない感覚に僕は包まれた。なんだかそう思ったら僕は泣けてきた。たぶんこれからも交わる事のないどっかの誰かさん、そして僕自身もどっかの誰かさんになり、世の中は成り立っているんだな。その感覚は寂しさとも違うし、怖さとも違う、うれしさとも違う、説明できない何かである。ただ当然のように僕の眼前に広がる景色は前からあったし、気付かなかっただけ。この気持ちは一体何でしょうね。そんな朝帰りの僕、また明日からは日常、原チャリ移動。